第 85 号  平成25年1月27日 発行

-目次-

年頭挨拶
情報発信事業「ボランティア養成講座」  
シリーズ『この人に聞く』  
花ノ木の動き  ありがとうございました  編集後記
年頭挨拶
    さらなる支援の充実を図る

 新年明けましておめでとうございます。本年も変わりませぬ御支援をお願い申し上げます。 

 昨年を振り返りますと社会福祉におきましては障害者制度改革によって、「障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律」いわゆる「つなぎ法」が施行され花ノ木医療福祉センターは制度上重症心身障害児施設ではなくなり、障害児の支援施設と成人の療養介護支援施設となり、利用者や関係者が混乱されるのではないか、また事業者においては事業所指定等の手続きの問題や事業主体が市町村に移行した事による混乱が危惧されましたが、利用者の支援には何ら支障もなく、事業者指定等の問題も何とか完了することができました。無事一年を過ごすことができましたことに感謝を申し上げる次第であります。

 もう一つ、昨年行われました「社会保障と税の一体改革」は、私どもの生活にとりましてももちろんですが、社会福祉の推進や社会福祉法人の経営にとりましても大きな影響を及ぼすことになっています。消費税の増額は決まったものの社会福祉施策の内容は全く決まっていないこと、さらに地方分権改革が進められる中でそれぞれの地方自治体の財政力や社会福祉の考え方如何によって地域格差が生じるのではないか、など先行き不安が解消しないままで越年しました。社会福祉を取り巻く環境は益々厳しさを増してきています中、年末の選挙の結果政権交代が決定しましたので、今後の社会福祉施策の推進に期待するところであります。

 本年は、入所、通所、在宅それぞれの支援事業の充実を図るとともに、児童発達支援施設の建設に向けた取り組みに努力したいと存じます。

 社会福祉法人は、支援を必要とする障害児者に医療・福祉支援サービスを提供する役割を担っており、この役割を果たすために役職員が一体となってさらに努力を重ねてまいりたいと存じますので、皆さまにおかれましても昨年同様ご理解とご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げまして年頭のご挨拶とします。

平成二十五年元旦
 
 社会福祉法人花ノ木 理事長 酒井愛夫 
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情報発信事業
ボランティア養成講座「ボランティアをし続けるとは」
 平成24年12月1日、第9回ボランティア養成講座を実施しました。やや肌寒い天気ではありましたが、外部から10名、職員9名の参加者がありました。外部の方は、亀岡の広報誌を読んだ方や外来のポスターを見て問い合わせたという方がいらっしゃいました。

 当日は2部構成で実施しました。第1部は、京都華頂大学現代家政学部准教授の武田康晴先生に『ボランティアをし続けるとは』と題して講演をしていただきました。武田先生は、学生時代に花ノ木でボランティア活動を行っておられ、その時の経験をお話しされました。その中で「ボランティアを始めるにあたってはどんなきっかけでも構わない、人間みんなひとりひとり個性がありそれが基本的なボランティアを始める心の持ち方である」と話されました。吉本風な笑いを誘い、身振り手振りを交えて、ホワイトボートを用いながら熱弁され、かつ楽しい講演となりました。

 第2部は、びわこ放送元アナウンサーの山本一郎先生による朗読でした。素敵な声の響きで、映像と音楽を用いながら、絵本や懐かしい京都の風景などを紹介されました。特に、歳時記コーナーの京都の寺院の紅葉や、99歳の詩人柴田トヨさんの詩の紹介は外部の方にも大変好評でした。

 講演後には、外部の方々にアンケートを記入していただき、ボランティア講座に参加してみてどのように感じられたか伺いました。「肩に力を入れないで気軽に楽しんで活動を続けたい」、「自分が考えていなかったボランティアの意義や可能性に触れられた」との意見や、武田先生の講演については、「ボランティアを始めるにあたって“怖かった”などの正直な話が実感できて良かった」、「ボランティアを楽しんでいる様子で自分もそうなりたいと思った」、「もっと長く話が聞けたら良かった」、山本先生の朗読については、「声が素晴らしく、朗読の良さを知った」、「映像がつくだけで本格的な朗読になり、工夫をすれば何倍も楽しめるのだと思った」、「自分の知り合いにも聞かせてあげたかった」等の意見がありました。また、今後の養成講座については、「いろんなボランティアをされている方の体験談や失敗談が聞きたい」、「実際にボランティアをした時の相手の気持ちの捉え方」、「他のボランティアグループを紹介してほしい」などの希望がありました。その他にも、「学生時代にボランティアをやっていたが、今は子育ても落ち着いたので自分のペースで家庭・仕事・ボランティアをやっていきたい」、「日本にはボランティアの心があっても行動することが難しいが、もっと気軽に活動に参加できる環境になればいいのに」といった感想を述べられる方もおられました。

 今回の講座をきっかけに、早速花ノ木のボランティア登録をされた方や、行事ボランティアを募集するときの情報提供を希望される方もおられました。ボランティア委員会としては、平成25年3月に花ノ木の職員を対象に、現場職員としてどのようにボランティアの方と接したら良いか、どのような心構えをしていけば良いのかといった内容で講習会を実施し、受け入れ体制についても整えて行きたいと考えています。今後も、ボランティアの養成に必要な情報や花ノ木の持っている技術・ノウハウを、社会に還元していくという意味も込めて伝達していければと思います。
ボランティア委員 須賀通雅
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 シリーズ『この人にきく』
第三病棟課長   小林佳子さん
通園係看護係長 高山景子さん

今回は、厚生労働大臣表彰を受賞されました小林佳子さんと高山景子さんにお話を聞かせて頂きました。

厚生労働大臣表彰おめでとうございます。表彰を受けてのご感想をお聞かせ下さい。

小林:長年勤務をして、年齢を重ねることで頂ける賞だと思っていました。とても驚いて    います。
高山:私は辞退を希望したくらい。みんなの支えがあってこそ、今まで頑張って来られた   ので。
小林:本当にそうですね。(顔を見合わせて)花ノ木のスタッフに支えられてこそだと思っ   ています。
高山小林:スタッフにも恵まれ、本当に感謝しています。


花ノ木に就職されたきっかけなどお聞かせ下さい。


小林:30数年前に保育士として就職しました。(ここからはご想像して下さい)
高山:私は約1年遅れで、30数年前。(恥ずかしいので、そうしておきます)
    実は看護学生の時にボランティアで来ていて、食事介助や行事のお手伝い、学    生で人形劇などをしていました。子供たちのきらきらとした、小さく可愛らしい目が    印象的でした。卒業後、内科病棟で2年間働いてから、花ノ木に就職しました。


お互いの印象は?

小林:気さくな人。お互いの子どもも年が同じぐらいで、とっても話しやすい。独身の時    は、泊まらせてもらったりしていました。当時は京都から通っていて、亀岡の家の一   つでした。
高山:笑い方も、洋服もちょっと目立つかな?子どもの保育園が一緒で、話しやすいで   す。子どもをお互いに預け合い、ほとんど育休も取らずに働いていましたね。
小林:仕事に子育てと、仲間同志で助け合って働いた。だから、今まで続けて来られた   んです。


これまでご苦労も多かったと思います。思い出深い出来ごとなど、ぜひ教えて下さい。

小林:以前は介護職と看護師が8〜10人のグループで仕事をしていて、サークル活動   や分校と共催した運動会や文化祭など、行事が盛りだくさんでした。とても大変でし   た。でも、入所者と一緒になって、喜んだり笑ったり、本当に楽しかった。仕事が終   わってから、学習会や飲み会などといっては集まって。そこでも、やっぱり入所者の   事ばかり話していました。
高山:外出活動も多くて、バスに乗って遠足に行ったり、海水浴や合宿など一泊旅行に   も行きました。保護者のニーズに出来るだけ添えるように、いろんな計画をみんな   で立てましたね。準備も大変だったけど、今となってはいい思い出です。


当時の医療体制は?

高山:医師や看護師の体制も十分ではなく大変でした。澤田教授(現:京あんしんこども
   館センター長)がみえると安心できました。
小林:俳優の山城新伍さんのお母さんが総婦長をされていた時代もありましたね。


これからの若いスタッフへ伝えたいことは?

小林:入所者の医療的ニーズが高まり、ますます大変だと思います。その中で、いかに   安楽に、快適に過ごして頂くか、毎日の気づきを大事にして欲しいです。自分だっ    たら、どうして欲しいか?自分が家族だったらどう思うか?相手の立場に立ちなが   ら「生活」を考えて欲しいです。
高山:出来ることが、出来なくなる。子どもだった入所者は、年齢を重ね老化が大きな    課題になっています。今どんな支援が必要なのか。生活史も重ねケアに活かして
   欲しいです。
小林・高山:希望をもって、利用者のために何かをしたいと思う気持ちが大切なんです!


今後の抱負をお聞かせ下さい。

小林:スタッフあっての私だと思っています。本当に恵まれていて。感謝しています。こ    れからも頑張りたいです。
高山:通所利用者のひとりひとりと、じっくり丁寧に関わりたい。小さな利用者に対しては   これからの可能性を信じて、成長を見守りたいと思います。
   ―入所者と目線を合わせ、気持ちにそっと寄り添うこと。それは、同時に人生をも    一緒に歩むことを意味している― 穏やかな語り口と、温かいまなざしの奥から、ま   るで花ノ木の歴史が見えて来るようでした。
   

 聞き手:東前京子編集委員
橋本欣也編集委員
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 花ノ木の動き 平成24年11月16日〜平成25年1月15日
  11/17  情報発信事業 連続講座「乳幼児の子どもの世界A」
   /19  京都YMCA国際福祉専門学校介護実習(〜12/2)
   /20  献血
   /21  所内研修「感染対策」
   /25  情報発信事業「簡単クッキング」
   /26  中堅職員研修「中堅職員に期待される役割」
   /28  医療的ケアを必要とする子どもの集い
   /29  福祉職員採用試験
  12/ 1   情報発信事業 ボランティア養成講座「ボランティアをし続けるとは」
       情報発信事業 連続講座「乳幼児の子どもの世界B」
   / 3  京都医療福祉専門学校福祉実習(〜16)
       京都学園大学介護体験(〜7)
   / 4  佐賀整肢学園より見学
      京都学園大学臨床心理学専攻学生見学
   / 5  専門技術研修「排泄」
       京都YMCA国際福祉専門学校福祉実習(〜18)
   / 7  評議員会・理事会
   /12   所内研修「防災」
   /14  施設基準適時調査
   /25  職制研修「花ノ木の防災対策」
  1/ 7  年頭訓辞

 
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 ありがとうございました (敬称略)
 ・寄贈  亀岡市社会福祉協議会
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 編集後記

 新年明けましておめでとうございます。皆さんは、年の初めをどのように過ごされたでしょうか。おせち料理を食べて、初詣に行って、かるたや凧揚げ、独楽回しや羽根つきを楽しむ。そんな過ごし方をされた方は、少なかったかもしれませんね。

 私は、毎年元旦に近くの神社へ初詣に行きます。願い事も毎年同じです。「………。」単に神頼みで終わるのではなく、願いを叶えるためには努力もしなければと思っています。努力あっての神頼み。苦しい時の神頼みだけでは、ちょっと身勝手ですよね。

 さて、皆さんはこの一年どのように過ごされるのでしょうか。毎年、年末に発表される「今年の漢字」は、1995年から始まり、「震食倒毒末金戦帰虎災愛命偽変新暑絆金」と続いています。あまり印象の良くない漢字もありますが、その年を振り返ってみると、確かにそうだったなと思い当たります。今年は皆さんにとって、「笑」や「和」といった漢字が選ばれるような、そんな一年になる事を祈ります。

                                          (宇野稔編集委員)
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