第79 号  平成23年1月23日 発行


-目次-

活動特集  シリーズ『この人に聞く』  
掲示版『第9回アート&カフェ』
優しさと平和の中で飛躍の年に

 新年明けましておめでとうございます。一面の銀世界の中で、心新たに新年をご機嫌よくお迎えになったこととお慶び申し上げます。昨年中は、格別のご指導とご支援を賜り誠にありがとうございました。本年もよろしくお願い申し上げます。

             
 昨年を振り返りますと、急速な円高により経済がデフレ傾向となり低迷が続き、政治の混乱、近隣諸国との外交関係の緊張、異常気象、酷暑や干ばつ、局地的な豪雨など自然災害の頻発、口蹄疫や鳥インフルエンザの発生、人権を無視した凶悪な事件、児童虐待事象など、私たちの生活を脅かす事象が多かった年でした。社会福祉の各分野においては、社会保障改革が大きな課題とされ、障害福祉においては障害保健福祉施策を見直すまでの間の障害者等の地域生活を支援する関係法律や児童福祉法の一部を改正する法律が年末に可決成立し、平成24年4月から施行されます。

重症心身障害児施設は、児童福祉法に基づく障害児入所施設と障害者自立支援法による成人の療養介護施設の二つの施設が同居することになり、両事業を行う事になります。施設設備の基準や職員配置基準などが示されておらず、また施行に当たりどのような経過措置が定められるのか不明であります。新事業体系への移行など、事業者にとって事業経営上の課題も多く不安を抱えている現状であります。

 しかしながら、どのように変化しようとも重症児者への支援は欠かすことが出来ないものであり、利用者から信頼されるより良いサービスを提供して、事業者としての責めを果たさなければなりません。厳しい時にあって「自助、公助、共助」の三つが必要であります。「自助」自分が努力すること、「公助」公的なサービス、医療や介護などの社会保障をしっかりして頂きたい。そして「共助」お互い様の意識を持ってお互いが助け合うことが大切であります。昔は当たり前にあったのですが、核家族化や自己責任が強調され過ぎて欠けてしまっています。みんなで考え直すことが大切であります。

 新たな年の初めにあたり、職員の皆さんは今一度、社会福祉の原点に立って福祉サービスの基本理念や花ノ木の理念を自覚し、経営方針に沿った事業執行に努め、同時に職員一人ひとりが自己の感性を高める努力をしていただきたい。本年は干支のウサギにあやかり、やさしさと平和の中で飛躍する年となりますように、お互いに心身共に健康で激動の年を乗り切りましょう。関係の皆様におかれましても、相変わりませずご支援とご指導を賜りますようよろしくお願い申し上げ、年頭のご挨拶とします。 

 (社会福祉法人花ノ木 理事長 酒井愛夫) 
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クリスマス特集
第1病棟 『カウントダウンに高まる期待』
 毎年入所者の方が楽しみにされているクリスマス会を、1222日に行いました。今年は、ゆったりとクリスマスの雰囲気を楽しんでもらおうと企画しました。

 10日前からは、クリスマス会までのカウントダウンカレンダーを設置し、毎日入所者の方にめくっていってもらいました。1週間前になると、病棟の飾り付けをし、いよいよクリスマス会に向けて雰囲気も盛り上がってきました。早くからサンタの帽子をかぶりウキウキ気分の方、飾りを見てニコニコ笑顔の方、クリスマス会まで待ちきれないといった様子でした。
                

 当日は、午後から多目的室にて行いました。室内は、電飾で綺麗に飾り付けし、クリスマス会を盛り上げます。白石主任による「メリークリスマス」の乾杯のあいさつでクリスマス会がスタートしました。
 ケーキ、お菓子を食べ、シャンメリー、ジュースを飲んで、気分も盛り上がりました。実行委員による歌では、入所者の方も楽器を鳴らしたり手をたたいたりと楽しんでもらえました。林裕次郎サンタと藤田文人サンタの登場に大興奮。プレゼントを受け取り、皆さん大喜び。クリスマス会は、大盛況の中終了しました。全員元気に参加できよかったです。

 第1病棟 生活支援員 樋口亜沙子

第2病棟 『笑顔で温かいクリスマスに』
 1219日、2病棟のクリスマス会を行いました。病棟のイルミネーション、光のトンネルを抜けて多目的室へ向かいました。

「NPO法人むむのこ」さんによるパネルシアターからスタート。楽しい歌に手拍子で合わせて、歌いました。そして人形劇の「三匹のヤギ」、光る影絵の「トイサーカス」へとどんどん皆さん引き込まれていっていました。
                 
 続いてのスライドショーでは、1年間の皆さんの様子を笑顔の写真で振り返りました。ベストショットの連続で、何度もほっと、温かい気持ちにさせてもらいました。最後にはゴジラのBGMとともにサンタさん登場。素敵なプレゼントを配ってもらい、終了となりました。

第2病棟 生活支援員 川勝理恵
第3病棟1ブロック 『利用者さんの大活躍で盛り上がりました』
 1219日、恒例のクリスマス会が開催されました。
 
オープニングは、職員による「クリスマスソングメドレー」の演奏です。練習を重ねてきたにもかかわらず、あっという間に終わってしまい、出来栄えもいま一つだったので、求められもしないのにアンコール。演奏者が納得したところで、いよいよクリスマス会の始まりです。

 この日に向けて日課の合間に歌ってきたクリスマスソングをシングアウトしたあとは、「ボール運びゲーム」。日頃、いろんな場面で利用者の皆さんがお手伝いでしている運び活動をゲーム仕立てにしたもので、カラフルなボールを、バケツを持って待つサンタとスノーマンのところまで運ぶというもの。ボールの入ったカゴを持ったまま立ち往生してしまった仲間をじれったく感じたのか、駆け寄って誘導した利用者さんの思わぬ行動には職員みんなから「オオッ!」と驚きの声と歓声が起こりました。
            
 突然現れた職員扮するちょっと照れやのサンタクロースからプレゼントの包みを受け取った皆さんは、にこにこしながらさっそく中身を確かめていました。

 給食室特製のケーキをいただいて、しめくくりは再びクリスマスソングのシングアウト。歌が大好きな利用者さんがひときわ大きな声を出して盛り上げてくれました。
 利用者の皆さんの活躍でほのぼのとした楽しい集いになりました。

 第3病棟 生活支援員 松本正義
 療育教室 『子供たちで作り上げたクリスマス』
 療育教室では、12月8日に水曜日クラスの外出活動でクリスマス会を行ないました。この日の会は子ども達で買い物に行くところから始まりました。子ども達は2組に分かれ、ドーナツ屋さんでドーナツを、サティでジュースを買います。この日のために、買い物の練習をした子ども達は、商品を探し、レジで精算を行い、無事お目当ての物をゲット。練習の成果を見せる事ができ、嬉しそうな様子が印象的でした。その後、お母さんと別れ、電車で移動。初めて電車に乗る子どもさんもいて、みんなドキドキ、そわそわ。座席に座り外を見る子もいれば、一番後ろで運転席や車掌さんを見ている子まで、楽しみ方はいろいろ。あっという間の2駅で、千代川駅に到着。そこから1.5キロを職員と手をつなぎ歩きました。歩くにつれ、口数の減っていく子ども達、途中、座り込む子どもさんもおられましたが、みんなの励ましで、何とか到着。しかし、到着後も子どもたちの仕事はまだまだ続きます。友達やお母さんにドーナツとジュースの注文を聞き、配膳後いよいよスタート。
             
 司会、乾杯、ゲームの進行など、それぞれの役割を皆、頑張ってしてくれました。子ども達で作り上げたクリスマス会。お母さん達も招待し、楽しさ、達成感を味わえ、最後にはサンタも登場し、プレゼントをもらい、充実したクリスマス会でした。
(リハビリ係 作業療法士 笹井久嗣)
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 シリーズ『この人に聞く』
看護生活支援部 次長 今中恵美子さん
第二病棟 生活支援員 桂 眞由美さん

今回は、厚生労働大臣表彰(社会福祉功労者)を受賞されました看護生活支援部次長の今中恵美子さん、第二病棟生活支援員の桂眞由美さんにお話を伺いました。

 この度は、厚生労働大臣表彰受賞おめでとうございます。お二人の経歴をお聞かせ下さい。
桂さん(以下、桂):昭和49年に保育士として入職し、37年程になります。
今中さん(以下、今中):昭和51年に指導員として入職し、35年になります。その頃は一病棟だけの時代で、歩かれる方と寝たきりの方が同じ病棟で生活されていました。

 これまで色々な御苦労もあった事と思いますが、心に残っている出来事をお聞かせ下さい。
:昔は今ほど医療的な設備が整っていなかったので、入所者が調子悪くなった時には、お医者さんや看護師さんを迎えに行く時代でした。食事の形態も個人の状態に合わせた物は有りませんでしたので、食事として出てきたご飯でおかゆを作り職員のお弁当の梅干しとで食べてもらったこともありました。また、多くの入所者との出会いや別れを通して命について考えることが多かったです。
今中:夜勤のときに、危篤の方を横目に他の入所者のお世話をしながらお医者さんを待っていた時もありましたね。あと教育が入ってきた時も印象に残っています。亀岡小学校みのり学級の先生3人が各部屋を回って関わっておられました。介助等の業務で関わる私達とは関わり方が違いました。それを見てとても勉強になっていました。

 これまで勤めてこられた中での信念や大切にしてきたことをお聞かせ下さい。
:幼少の頃から障害を持つ方と接することがあり、「自分が障害を持っていたらどう接してほしいかな?」とよく考えていました。花ノ木に入職すると、それまでに出会った方たち以上に重度な障害を持つ方ばかりでしたが、「どんなふうに関わってほしいのかな?」逆に「どんなことをされたら嫌なのかな?」というように、入所者の気持ちを汲み取り、寄り添っていけたらいいなと思っています。業務に追われるときもありますが、初心を思い出すようにしています。
今中:学生時代の手話サークルで障害を持つ方と関わるようになった時に、弱い立場の人が守られない社会だと感じていました。障害を持っていても当たり前に安心して暮らせる社会こそが「幸せな社会」だと思っています。

旧三病棟で一緒に仕事をされていたと思いますが、その時のお互いの印象をお聞かせ下さい。
:今中さんは、当時は数少ない大卒者の一人で、病棟で精神科の先生と一緒にTEACHプログラムの勉強をされていて、すごいな〜と思っていました。憧れでした。
今中:入所者に対してとても熱い想いを持っている方だと思っていました。強度行動障害の方のことで「こんな時はどうしたらいいの?」と声をかけてもらったりして、よい刺激をもらっていました。

お二人とも30年以上勤めて来られましたが、長く勤めるための秘訣があればお聞かせ下さい。
:入所者のことについて、みんなでアイデアを出し合いながら勉強してきました。一つの机を囲んで、協力して手書きの書類を仕上げたりすることで、お互いの考えを共有出来ました。「こんなふうに考えてるんやな」と気付いたり。今でもそれが私の宝物です。
今中:現場で働いていた当時は、入所者に対してどうしていったらいいのかと考える事自体が自分自身のエネルギーになっていたのかなぁと思っています。今は現場から離れてしまっていますが、入所者との思い出に支えられています。

これからの花ノ木を担う若いスタッフに助言をいただけますでしょうか。
:ご家族の方が来られた時に「この人に対応していてもらえるなら安心出来る」と思われる職員になってほしい。それはご家族の目を気にして働くという意味ではなく、普段から心を込めて丁寧に対応出来るようにという意味で。
今中:物事を社会的な動きも含めて客観的に見ていく力と、温かく寄り添う心を大切にしてほしいです。そのために自分を磨いていってもらえれば、きっとそれは入所者にも返ることだと思うので。

 聞かせて頂いた数々のエピソードは、温かな家庭を思わせるような愛情で溢れていました。ご家族と離れて生活されている入所者との家族のような温かい関係作りを心がけ、日々の入所者の生活や私達の支援について考えていかなければと思いました。また、医療、福祉においての課題は多く、これからも私達にご指導頂きたいと思います。

 (聞き手:新井友里編集委員、東前京子編集委員
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掲示版
第2回『簡単調理セミナー』開催

 12月5日(日)1030分から、多目的室にて「高齢者、障害者にやさしい食事と調理」と題して、公開講座を開きました。

 年末の時期でしたが、外部15名、内部5名(入所者)の計20名の参加がありました。第1回と同様に、今回も電子レンジ調理一品と花ノ木の献立一品を紹介しました。電子レンジ調理は、火を使わない調理法ですので高齢者、障害者にも安全に調理ができると思います。また、蒸し焼きに近い状態で料理ができ、蒸しケーキには最高です。今回は、レモンカップケーキを作り、生クリームいっぱいで入所者も美味しそうに食べておられました。もう1品は、かぼちゃのカレー煮とそのゴックン食(嚥下困難食)を作りました。かぼちゃのカレー煮では、型崩れしていないかぼちゃの軟らかさに驚きの声が上がり、美味しく食べ易いとの評価を得ました。和やかな雰囲気の中、入所者も外部からの参加者も時間の経つのが早かったようでした。
   

今回は、日曜日の開催でしたので養護学校、施設の栄養士、調理師の参加が多く、ゴックン食はどのように作るのか興味津々の様で、他施設また養護学校でもキザミ食とミキサー食の中間的な食事に問題を抱えているという内容の質問(ミンチ肉を使わない理由、炊き方の工夫等)が多く出ました。第1回は平日開催で保護者の参加が多く、簡単調理に興味をもたれた方が多かったのですが、今回の参加者は段階食に興味があり、参加者のニーズに合わせた講習内容が今後の課題です。

(給食係主任 調理師 喜田吉昭)
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