第78 号  平成22年11月28日 発行


-目次-
地域向け情報発信事業〜第5回ボランティア養成講座開催
活動特集  シリーズ『この人に聞く』  
掲示版『第9回アート&カフェ』
地域向け情報発信事業
第5回 ボランティア養成講座開催

 平成22年10月17日(日)障害者支援施設かしのきの地域交流ホールをお借りして、ボランティア養成講座を開催いたしました。平成20年度から毎年2回開催し、第5回目を迎えました。
 現在、当センターには約90名の方のボランティア登録があり、ボランティアの方達による様々なご支援をいただいております。また、「地域と共に」あることを理念とする当センターにとって、その存在はとても大切なものです。

ボランティア養成講座は、「花ノ木が持っている専門的知識・技術を地域に還元すると共に、ボランティア活動への理解を深める」ことを目的に開催しています。ここで、これまでの養成講座の振り返りと第5回養成講座の報告をさせていただきます。
養成講座を振り返って
 第4回までのボランティア養成講座を振り返ると、第1〜3回までが外部講師を招いてボランティア活動入門編の講座と介護技術講習、第4回が参加者同士の交流を図るためのレクリエーションと摂食介助方法の講習となっています。介護技術講習や摂食介助講習では、リハビリ係が担当しているほか、ボランティア委員の生活支援員が講師をつとめた回もあります。また、介護技術講習と、ボランティア活動入門編の講座などを合わせて実施し、広く一般に参加者を募ることで、ボランティアの人材確保を進めることを目指しています。
 これまでの参加者は延べ80名程、アンケート結果からは「有意義だった・参考になった」「いろんな場面を想定した介護体験がしたい」「介助される体験から常に相手の目線で考える大切さを強く感じた」「機会があればまた参加したい」など概ね好評でした。この結果と同様に、参加者との実際の会話からも、介護技術講習というテーマへの期待が大きいことが感じられます。しかし、それだけではなく養成講座に参加した方が、当センターでのボランティア活動を希望し、継続して活動されている方もあり、ボランティア人材確保の道筋の一つとなっています。
第5回ボランティア養成講座報告
 第5回ボランティア養成講座は、テーマを「高校生のためのボランティア養成講座」として、ボランティア活動に興味を持っている高校生を対象に、ボランティア経験者数名に体験談を話していただく形で開催しました。広く一般を対象にしていたこれまでとは違い、高校生という若い世代を対象にして、ボランティア活動への理解を促進することに焦点を当てたものでした。体験談では、ボランティアを始めたきっかけ、楽しいと感じたこと、印象に残ったこと、困ったことなど、そして、これからボランティアを始める方へのメッセージをお話いただきました。また、参加者とボランティア活動している方との交流という点も重視しました。少人数でお互いが身近に話せたことで、参加者だけでなく体験談を話していただいた方にとっても、お互いの経験を共有できる良い機会になったようです。
                  
 今回の養成講座は、高校生を対象にしたことで、ボランティア人材確保にすぐにつながることではなく、地域のボランティア養成というある程度長期的な視点に立ったものといえます。今後、参加者が、地域でボランティア活動をおこなうきっかけとしての意味があったと考えています。
今後の養成講座開催に向けて
 このことから、花ノ木医療福祉センターボランティア委員会では、ボランティア養成講座を継続して取り組む意義のあるものとして捉えています。今後、養成講座を開催するにあたり、これまでさまざまな形で開催してきた養成講座の経験を踏まえ、より有意義なものとなるよう検討をおこなっていきたいと考えています。

 (ボランティア委員会 柳原洋介) 
▲このページのTOPへ戻る▲


活動特集
第1病棟 『保護者交流会〜秋のお楽しみ会』
 10月24日(日)、面会日の午後2時〜3時半、1病棟にて、保護者交流会が行われました。「秋のお楽しみ会」という事で、宝探しゲーム、魚釣りゲーム、スヌーズレン(癒しの部屋)をそれぞれ親御さんと一緒に楽しんでいただきました。
 宝探しは、病棟のほぼ全体を使って、数字の書かれたカードを見つけ出し、景品場にて交換するというものです。頑張って見つけ出し、獲得した景品、喜んでもらえたかな?魚釣りは、ボールプール(海)から磁石の付いた竿で魚を釣り上げるのですが、中々手ごわく、皆さん何だかんだ言いながらも、とても集中されていました。ゲームで疲れた後や、ワイワイが苦手な方は、スヌーズレンで、癒されながらゆっくりしていただきました。綺麗な電飾で照らされた居室は、「いつもの部屋?」と感じる程の別世界でした。
                      
 あっという間に時間が過ぎてしまいましたが、「良かったよ!」「たまにはいいね!」の声も沢山いただき、皆で楽しめた交流会になりました。
 第1病棟 生活支援員 藤田 守亨

第2病棟 『病棟会場コンサートが出来た!』
 10月10日、2病棟1ブロックのお楽しみ会をしました。今回、亀岡福祉センター働く女性の家の、ゴスペルサークル『AGUAS(アグアス)』の皆さんによる、コンサートを計画しました。入所者の様々な状態に合わせて「みる」ではなく、「きく」ことを楽しめ、職員も全員参加出来る事など色々な思いがあり、辿りついたところが病棟内を会場にすることでした。限られたスペースの中でスピーカーや声がどのくらい響くのか、それが入所者に影響はないのかなど、初めての試みに、イメージしている事と実際がどうなるのか、不安が大きいのも事実でした。
                 
 当日病棟廊下中央の天窓から光が差し、吹き抜けによる響鳴効果で、メンバー15名の声とタンバリンなどの楽器が、とても心地よく病棟内に広がりました。「天使にラブソングを」「翼をください」など全7曲を、静かに優しく時にはアップテンポで元気に楽しく、一曲一曲に思いがこもっていました。入所者はステージを両側から挟むように位置し、車椅子やベッドでその声に耳を傾け、メンバーはその様子を見ながらとても気持ちよさそうに歌い、私達はその音楽を心地よく聴く、会場に何ともいえない優しい空気を感じました。
 演奏する側も聴く側も無理のない状態で楽しめた事は、本当によかったと思います。何より、急な変化に迅速な対応が必要な入所者にとって、安心出来る場所=自分達の病棟で出来た事は、これからの行事や活動の場の選択肢の一つとして、広げていける一歩になったと思います。

第2病棟 生活支援員 伊崎 藤子
第3病棟 外出活動『果物狩り』
 3病棟2ブロックでは、10月20日に京丹波町の下山フルーツガーデンへりんご狩りに行って来ました。
試食では、りんごをすりおろして食べたり、切ったものをそのままパクリと口に入れたり等、皆さん美味しそうに食べられていました。
 いざ、りんご狩りを始めると・・・。入所者の皆さん、木の上になっているりんごを取ったり、じっと眺めてみたり、手にとって丸かじりしてみたり…。あれが良い、これが良いと言いながら、3.5キロのりんごを狩って、病棟のお土産にして皆さん機嫌よく帰って来ました。
 りんご狩りの他にも、近くにあった牛小屋で大きな牛を見たり、周辺を散策して自然を楽しみました。残念ながら、天気は曇りで、少し肌寒い気候でしたが、入所者の皆さんも職員も秋の外出活動を楽しむことが出来ました。
 第3病棟 生活支援員 中島 渚
 通所 『ミシガン(琵琶湖遊覧船)に乗ってきました』
 9月24日に長時間外出でミシガンに乗ってきました。いつもは、通所利用者の方々の帰宅時間に合わせて午後3時に帰って来るのですが、年2回の一日外出の内1回を現地でゆっくり過ごせるようにと昨年より計画し、実施。通常より2時間ゆっくり過ごせました。
今回の「ミシガン」行きは、公共交通機関を使っての外出。JR並河駅より二条駅へ、そして、地下鉄から京阪電車経由、直行で浜大津へ行きました。いつもと違う雰囲気の中、電車が駅に入ると、正面から来る特急列車に目を大きく見開いてびっくりの表情を見せたり、電車の音、地下鉄の音に耳を澄ませ顔を上げていたり、それぞれが違った様子を見せておられました。

浜大津アーカスで食事後、1時間半の遊覧を楽しみました。天気にも恵まれ、船上の風も心地良く、下に降りて身体を伸ばしたり、ライブを楽しんだり出来ました。

帰りには、入って来る電車や音にも慣れた二人。笑顔が一杯の外出になりました。

(通園係 生活支援員 杉山とよの)
▲このページのTOPへ戻る▲ 


 シリーズ『この人に聞く』
看護生活支援部 看護課長 安部 正徳さん

今回は平成22年度「花ノ木」の新体制において、看護生活支援部の病棟に属さない「課長」という新たなポストに就任されました「安部正徳課長」をご紹介します。
現在、注目度bP!その素顔から仕事に懸ける情熱まで多くを語っていただきました。


ご出身は?九州男児とのお声も聞こえて来るのですが。ご経歴をお聞かせ下さい。

大分県湯布院市出身です。4人兄弟の上から3番目。姉、兄、弟がいます。

現在に至る経歴をお聞かせ下さい。

高校を卒業後、京都看護専修学校に進学し卒業後から現在に至ります。

看護師を目指されたきっかけは?
将来を考えるにあたって父親からアドバイスを受け決めました。それは意外なもので、「これからは資格の時代が来る。」と。当時はバブル全盛期だったんですよ。(笑)時代は流れ、この時勢を迎えるにつれ、改めて父親の「先見の明」を感じさせられています。本当にすごいなあと。1つ上の兄も看護師をしています。

ご趣味についてお聞かせ頂いてもよろしいでしょうか?いろいろなスポーツをされておられるともお聞きするのですが。 
実は4月から太り気味で…「ウオーキング」を始めました。

(今や頻繁に雑誌にも取り上げられ、専門誌が発刊されるなど大ブームになっていますね。具体的にどのような所にいかれますか。)

「龍馬伝」にはまっていて、墓所の京都霊山護国神社や薩長同盟を祝った投宿先の伏見の寺田屋などに行きました。登山もしています。休日には万歩計を付けてよく歩いています。だいたい2万歩ぐらい。(お1人で?)だいたいはそうです。ただ、今はブームになっていて、その先々で友達が出来ては、酒を飲んでと…ダイエット効果がちょっと…少しは出ましたが。

長期休暇などで、北海道によく行っておられるとお聞きしますが、その魅力など差しつかえなければ教えて下さい。

北海道にはもう数10回は行っています。やはり、広大な自然と美味しい食べ物、そして「酒」につきます。(ツアーを利用される?)いえいえ、ほとんど1人で回っています。1人旅をしていると、社会人や学生といった人々と多くの出会いがあって…朝まで「酒」を酌み交わしたり…自然と引き付け合うものがあるんですね。それも楽しみの1つになっています。

スタッフから、ぜひ聞いて欲しいとの声があるのですが…現在、独身(アラフォー世代)でいらっしゃいますがいつまで?ご予定は?よろしくお願いします。

近々…あるという事にしておいて下さい。多分です。(あとはノーコメントで…)

お料理はなさいますか?健康管理のコツなどありましたらお教え下さい。

料理は好きで、食材からこだわるほうです。食べることの方が好きですが。
健康管理は特に意識して何もしていません。

現在のポジションである「課長」の業務はどのような内容ですか?ご紹介下さい。

「課長」の役割は非常に多岐にわたっています。雑用係といった事も多いです。
その中でも、特に「看護師の確保」に力を入れていて、4月から中村参事と一緒に高校や看護学校を回ってきました。また、地道に「内部から看護師を育てていく」事も進めてきました。内部からというのは、看護師の資格取得を希望する職員のサポートしていくことです。それによって、今では看護師を目指す人が増えきてきました。
 しかし、学費の糧になる奨学金の確保に苦慮していまして、これが大きな仕事となっています。奨学金の元になるのは「後援会」ですし、もっと多くの方々にぜひ加入していただくようを呼び掛けさせて下さい。『スタッフの充実は看護の質を高め、よりよいケアを入所者の方々に提供出来ます。「後援会の加入」をよろしくお願いします。』(この誌面をお読み頂いた方のご加入をお待ちしています。)
 これから、病棟の課長では出来なかったことや、いろいろな企画を考えて出来ることから1つずつしていきたいと思っています。そして、他の重心施設に遅れを取らない新しい考え方、仕組みで進んでいかなければと考えています。

最後になりましたが、今後の花ノ木に於ける将来の展望や、重症心身障がい児(者)への看護師としての想いなどお話くださればうれしいです。
重度心身障がい児(者)における看護(ケア)は確立されていないのが実状です。近年、入所者の高齢化や疾患そのものの重度・重度化が絡み合い、看護における課題が膨大になっていて、どこの重心施設も悩んでいる実情があります。花ノ木の看護スタッフは既卒でかつ、他の病院や施設での就労経験者が多くを占めています。他の病院から得た知識や知恵を共有しながら最新の医療情勢や看護を学び、まだまだ確立していない重症児(者)看護を確立していく意気込みで頑張りたいと思います。
(花ノ木の「地域と共に」という発信について、重症心身障がい児(者)の多くは在宅療養を送っておられる実状がありますが)今の時勢では、病院での療養から地域での在宅療養という流れがあります。今後は病棟の中だけでなく、地域に積極的に参加参画しながら活躍の場を地域にも広げるなど、努力をしていきたいです。障がいをもっていても地域で安心して生活できるーそれを目指し頑張ります。


今回のインタビューにあたっては、多くのスタッフのご要望にお答えした内容をお聞きしました。常に先を読みながら、病棟運営や看護スタッフのレベルアップ及び教育システムの構築など多岐に亘って活躍なさっておられる事が伝わってきました。穏やかな語り口調の反面、おおらかな笑い声が魅力の1つ!(ちょっと位離れていても聞こえて?きます)また、お父様譲りの「先見の明」を発揮してこれから益々ご活躍されていかれると感じさせられました。これからの「花ノ木の看護」に是非ご注目下さい!

 (聞き手:東前京子編集委員)
▲このページのTOPへ戻る▲  

掲示版
第9回『アート&カフェ』開催
  恒例となりました「アート&カフェ」を、10月31日(日)から11月5日(金)まで、当センターの地域交流棟・多目的室にて開催しました。
                  

 これに先立ち30日(土)に、医療管理棟・集会室にて「交流会」を開催し、草木染め、陶芸、絵画教室の写真のスライドショーや、シャンソン歌手、吉永修子さんによるコンサートを、在宅の方や花ノ木利用者、保護者にお楽しみ頂きました。
 吉永さんは、「枯葉」「愛の賛歌」などお馴染みの名曲を、美しい声で聴かせて下さると共に、「かあさんの歌」「里の秋」など、日本の叙情歌を皆様と一緒に歌って下さり、和やかなひとときとなりました。

「地域向け情報発信事業」としての草木染め、陶芸、絵画教室への地域からの参加は、猛暑の影響もあり、少人数でしたが、草木染め3名、陶芸11名、絵画9名が、「アート&カフェ」に力作を披露して下さいました。センター利用の皆様の出品は、草木染め2名、陶芸12名、絵画20名、通所粘土班5名、木片のオブジェと共同作品「天地開闢図」をあわせて、のべ63名にのぼります。 
                  
 絵画は、それぞれに筆使いや色使いも個性が溢れており、鑑賞の糸口になる様にと付けられたタイトルにも興味を惹かれます。また陶芸は、手でちぎったり、握ったりしただけの素朴なものから、根気よく同じ形の粘土を重ね合わせたり、大きな土台に大胆に粘土を貼り付けたりした力強いものまで、どれも一心に制作に没頭される一人一人の姿を映し出している様に思われます。
先日、亀岡市は市制55周年にあたり、ガレリアかめおかにて障害のある方の芸術展「アール・ブリュット」を開催されました。障害のある方の作品が注目を集め、その純粋な美しさに魅了されるとの感想を聴きますが、まだご存じない方が多数を占めます。私達は今後、制作環境を整えると共に、作品を紹介する活動も幅広く続けて参ります。

 (療育指導係 生活支援員 二階堂恵子)
▲このページのTOPへ戻る▲