第 74 号  平成21年7月13日

-目次-
平成20年度社会福祉法人花ノ木事業報告  介護・福祉サービス第三者評価を受診
おぎゃー献金基金補助金の交付決定 花ノ木通所15周年 シリーズ「この人に聞く」
平成20年度苦情解決事業報告
平成20年度 社会福祉法人 花ノ木 事業報告

診療報酬制度の改正に続き、平成20年度は障害者自立支援法の見直しが大きく取り上げられました。特に重症児施設については児童福祉法の改正、児者一貫体制の継続など、将来につながる多くの課題が提起されていますが、平成20年度は施設創設40年の記念の年であり、施設創設の初心に返り、経営理念・方針のもと、各事業を計画に基づき着実に実施しました。

1.医療福祉サービスの質の向上
 重症化・重度化、多様化するニーズに対応し、専門職の維持・確保と医療・介護技術の向上、職種間の連携により質の高いサービス提供に努めてきました。また事故防止・安全管理の推進により生活の質向上を図りました。

2.地域社会に信頼される施設経営
 医療・福祉の専門的機能を生かして、在宅支援事業を幅広く実施しました。また家族等関係者の支援、関係機関・事業者との連携により地域社会の福祉向上に成果を上げました。発達障害支援では圏域センターの役割を担い、信頼と評価をいただいています。

3.地域との共生 支援
 9月21日、創立40周年記念式典を京都府、京都市、亀岡市等関係者のご臨席を得て盛大に開催することができました。式典の他、各種展示、記念講演会、記念誌発行等、年間を通して花ノ木の歴史を共有していただく取組みとしました。また花ノ木まつり等の諸行事に多くの保護者、関係者、市民の参画を得、花ノ木の事業、障害者福祉の増進について理解を得ることができました。また福祉機器展、各種講演会等の情報発信する事業を継続的に実施し、地域支援を実現しました。

4.人材育成
 必要な人材の確保・育成に努めました。採用時からの一貫した育成、研修の取組みと個別育成面接、人事考課の適切な実施により職員の能力向上、組織活性化に取り組みました。

5.財政基盤の安定
 医療費収入は1,136,623(千円)と、前年度比19,000(千円)(1.7)の増、措置費、自立支援費等収入の合計は516,044(千円)と前年度とほほ同額です。府補助金の減額で経常補助金収入は、13,500(千円)減となりましたが、利用収入、補助事業収入は予算通りで全体では前年度と同額となっています。支出は人件費、事務費、事業費共に予算の範囲内です。
設備資金借入金返済に34,000(千円)を充当すると共に、建設積立金を86,053(千円)、その他積立金を30,298(千円)と、合計116,351(千円)を積立てることができました。

6.事務・事業見直し
 障害者の専門的医療機関としての役割、また自立支援法に基づく療養介護事業への移行など、制度改正や、社会状況の変化に適合するよう各事業見直し、検討に着手しています。

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介護・福祉サービス第三者評価を受診

実施している児童デイサービス事業と重症心身障害児入所事業について第者評価を受けました。評価の仕組みは国の通知「福祉サービス第三者評価事業に関する指針について」に基づいています。その目的は、評価により事業者の組織運営及びサービス提供内容について、その透明性を高めるとともに、サービスの質の向上・改善を図ることです。また、その評価の結果が公表されることで、利用者の適切なサービス選択に資することにもなります。

京都府に16団体ある第三者評価機関の中から、花ノ木として「京都社会福祉士会」を指定し、まず児童デイサービス事業(障害児通園)について208月に受診しました。サービスの質、専門性が高いこと、また家族支援が充実し、信頼されていると高い評価をいただきましたが、法人の理念を簡潔な内容とし、利用者にも身近なものにすることが望ましい、また会計の外部監査導入を図るよう指摘をいただきました。入所事業については213月に受診、利用者・家族より信頼されており、また地域福祉の増進に貢献している、個別支援プログラム、生活支援マニュアルに基づき適切にサービスが提供されていると評価いただきました。改善点として、300名の職員を擁する事業規模から、人事管理システムの更なる充実、職員研修・育成体制の強化が求められること、及び苦情対応に関するより詳細なマニュアル策定が必要でないかとのご指摘を受けました。
貴重なご指摘を生かし、平成21年度に改善、充実に取り組みたいと考えています。

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おぎゃー献金基金補助金の交付決定

 この度、(財団法人)日母おぎゃー献金基金より、歯科診療用チェア−整備事業に補助金交付を決定いただくことができました。心より感謝申し上げます。517日、贈呈式がセンター多目的室で行われましたので報告します。

1.贈呈式の概要
 基金関係の出席者 京都府産婦人科医会会長 大島正義先生
          同会理事 大西用子先生

 花ノ木出席者  理事長、所長、副所長 他
9
 助成金の金額  250万円(チェア−整備事業費総額420万円)

進行
 最初に大西先生よりおぎゃー献金基金の成り立ち、活動状況が紹介されました。続いて大島会長様より理事長へ目録が贈呈されました。その後理事長より謝辞が表明され、閉式しました。

 施設見学 折角の機会ですので、両先生に第
2病棟と歯科診療室を見学していただきました。
2.おぎゃー献金とは
 大西先生より伺った概要は次の通りです。始まりは鹿児島県で産婦人科を開業しておられた遠矢善栄博士(日本母性保護医協会 鹿児島県支部長)が、近くに住む重症心身障害児の三姉妹をみて、何とか救済してあげたいものと色々手をつくされましたが、当時重症心身障害児施設入所はなかなか困難であることを知りました。そこでこれらの子供たちに少しでも幸福を分け与えたいと考え、赤ちゃんを出産されたお母さん方と、それに立ち合った医師や看護婦さんたちの
喜びや感謝の気持ちを生かしてもらう「愛の献金」を発案されたのがこの運動の発端で、時に昭和38年暮のことでした。当時の日本母性保護医協会(日母)鹿児島県支部ではこれを『おぎゃ一献金』と名付け、運動を開始しましたが、さらに全国的にひろめたいと提案し、昭和39年、東京において『おぎゃ一献金全国運動発足の集い』が開催され、全国運動がスタートしました。

3.献金の仕組みと基金事業
 ピンクの献金箱が病院・医院に設置されており、母親、家族、医療関係者、また善意の第三者が献金します。献金は毎年、申請のあった心身障害児施設の事業及び心身障害研究の事業を慎重に審査して、障害児の医療、福祉の向上に結びつくものに贈呈されます。献金額は平成
2012月末の累積で519千万円となっています。毎年20箇所以上の施設、団体の施設設備・備品整備事業に配分助成されています。また大学等での研究事業に10件以上助成されています。なお、大西先生からは、少子化であるが献金は近年また増加傾向にあります、更にご協力いただきたいとお話がありました。是非ご協力ください。郵便振替も可能です。おぎゃ−献金のホームページもご覧下さい。http://www.ogyaa.or.jpです。

3.歯科診療チェア−整備事業について
 今回補助対象となったのは、歯科診療室に新たに診療用チェア−
1台を整備する事業で、それによって身体障害が最重度、また発達障害の利用児・者に、より安全で適切な治療が提供できることになります。歯科受診者は増加を続けており、入所児・者、及び地域の障害児・者に喜んでいただけると考えています。なお、当施設は昭和57年に、マイクロバス整備について基金より補助金をいただいており2回目となります。合せて感謝申し上げます。

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はなのき通所 15周年おめでとう
 1993年(平成5年)4月14日開所式。養護学校を卒業して利用された方、在宅生活を余儀なくされていた方にとって学校時代の友達と一緒に過ごせる場所の確保。お母さん方にとっては顔見知り、そして医療が整っている場所へ通う事が出来るという喜び。通所利用者5名、職員3名、外来の一角で学校卒業後の生活が始まりました。
 B型モデル事業から始まり京都府の援護事業受託。外来の一角や分校での事業の展開など不自由な時期もありましたが、1999年には建物が新しくなり、A型事業に移行。新たな出発からもう10年になろうとしています。
 15年間の利用者は35名。この間不幸にも亡くなられた方、花ノ木や他施設に入所された方、就学前を通所で過ごし元気に養護学校に通っている子ども達。
それぞれの利用者や関わって来た職員に呼びかけ「15周年を祝う会」を1月16日に行いました。
 
OBの参加者こそ少なかったものの、賑やかに獅子舞のオープニングから始まり、餅つき大会と楽しみました。餅つきには入所の利用者の方にも参加してもらい、ひとりひとりが杵を持ちペッタンペッタンとつきあげました。つきたてのお餅はお母さん達にきな粉や大根、あんこ餅にしてもらい試食しました。つきたてのお餅は美味しかった。

 午後は15年間の写真をもとに作ったDVD映写会。若い頃の映像に「わ〜若い!」「よく頑張ったな〜」等々声が飛び交います。アルバムも一緒に展示、じっくり眺めて成長を振り返り喜ばれる姿も。
 15年、親子遠足、バイキング、一泊旅行、良い文化にふれる取り組み、入所との交流等々、この間に通所生活は色々広がりました。
 その後「記念文集」も作成。文集からは利用者やご家族の思いが詰まった15年、陰になり日向になり常に日々頑張っているお母さん達の在宅生活のその時々のそれぞれの思いが十二分に伝わってきました。通園事業の今後も含めて分からない事もありますが、「はなのき通所」を必要とされている人たちがある限り、「一日でも長く豊かな在宅生活を続けたい」という願いを受け止めて充実した日中の場を過ごしてもらえるように、次の節目の20年を元気に楽しく祝う事が出来るように、周りの皆さんと手をつないでいきたいです。
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シリーズ 「この人に聞く」 菊山千代子療育部長(看護担当)

部長就任おめでとうございます。まずは部長としての抱負をお聞かせ下さい。
 新しく施設が進んでいく中、看護師がどれだけの力を発揮できるか、という視点から環境整備や人員配置を行っていきたいと思っています。

看護師になられてどのくらいになられますか。

 花ノ木は平成七年から、勤務しています。もう14年になりますね。
大阪厚生年金病院付属高等看護学院を卒業し、その後11年間その病院で勤務しました。
 次に済生会茨木病院で4年間勤めた後、亀岡の小学校の養護講師を6年し、八木にあるあけぼの学園で4年働いた後に、この花ノ木に来ました。だから看護師になってもう35年ですね。

菊山部長といえば、趣味の乗馬が有名ですが、今でも続けておられますか。
 今もやっていますよ。2年前より、ホースセラピーの講習に参加し、資格を取りました。
 ホースセラピーは、登校拒否や情緒障害の子供さんの学校教育の一環という位置づけであるので、活動は平日に行われています。4月に部長に就任してからは平日の休みが取れなくて、残念ながら現在は活動休止状態なんですよ。

いつもワインレッドの素敵な車で、颯爽と出勤されていますが、あの車を選ばれたのは部長ご自身ですか。
 そうです。若いときは自分の
年令を気にすることなくいろんなことに挑戦していましたが最近では年令にあったものをという考えになってきていました。けれど2年前に体調を崩してから、出来ることは何でもやってみようと考えを変えたんですよ。あの車は実は燃費も悪い、二人しか乗れない、運転もしにくい、とあまり実用的ではないんですが、
 「こういう車に乗りたい!」という気持ちを最優先にしたら、あの車になりました。

部長に就任されてますますご多忙になられたと思いますが、ご家族の方の反応は如何ですか。
 家族は以前からとても協力的なんですよ。もともとこの仕事についてから、家事はあまり熱心にしてこなかったので、部長になったからといって特に変わったということはありませんね。
 「仕事熱心やね」とよく言われます。皮肉かな(笑い)。
 息子が今年からまた一緒に住みだしたので、気持ちに張り合いができるようになりましたね。

最後の質問は、私の個人的な内容なんですが、ご主人とのなれそめを教えてください。
 学生時代に関西の学生生協主催で「小笠原船の旅一週間」というのに参加したんですが、そこで出合いました。お互い学生同士で、主人は背が高くて、当時はかぐや姫の南こうせつに似てました。今ではそんな面影は残ってませんけれどね。(大笑い)

元気いっぱいというイメージが大きい菊山部長ですが、ご主人や、車の話になると、目をキラキラさせておられたのがとても印象的でした。私たち看護師の長としてだけでなく、仕事以外のことも気楽に相談できる母(姉?)のような雰囲気で、楽しくお話を伺わせていただきました。

(聞き手:片山さゆり編集委員)
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平成20年度 苦情解決事業報告

 平成20年度の苦情は2件です。1件は検査のために指定された時間前に来所していたのに検査が円滑に行われなかったため再度予約しなければならなかった。また、予約日が遅い日程になったこと、加えて、補装具の作成過程で再度の受診が必要といわれ、受診に来所したのに、当日必要がないと言われたことが重なり、苦情訴えとなりました。検査については担当者の変更を行い円滑な検査が行えるように改善し、また、受診に関しては職員間の連携不足による受診設定の問題であったため、職員間の意思疎通を図るよう十分注意する。以上のことをご家族にお詫びと説明を行い、利用者家族の了解を得ました。
 2件目は診療費請求として薬品容器代を請求したところ、「私の知る病院では容器代を請求されたことがない。無料であるべきだ」と苦情訴えをされました。指摘後調査したところ実費徴収が可能なものとして薬剤の容器代(ただし、原則として保険医療機関等から患者へ貸与するもの)が含まれており徴収することに問題はないのですが、貸与であり使用済みの容器の返還があれば代金は返金となること、また、近在の医療機関を調査したところ多くが薬品容器代の徴収をしていないことが明らかになりました。そこで、花ノ木医療福祉センターも他の医療機関に準じ、サービス向上の観点から、平成21年4月1日より、薬品容器代については徴収しないことに決定いたし、ご指摘いただきました方に以上を説明し、ご了解を頂きました。
 他に苦情訴えには至らなかったものに、短期入所中の生活に対しての要望や、短期入所の利用目的の拡大を要望されたり、保護者の思いを十分に聞いて欲しいなどの要望がありました。これらの要望にこたえる対応を取りサービスの向上を目指しております。

苦情受付担当者 川端孝昭
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